季節の写真館 Vol,62
2003年2月23日

紅梅が奥丹波に早春を告げます。

 季節は2月から3月へと春に向かって進んでいます。
 寒くても野には明るさが感じられます。
 そして、目を凝らせば木々のツボミも少しずつふくらみ、一足先に梅の花の開花が早春を告げます。

 ここ丹波:市島町は福祉や有機を看板とした町です。
 今日は、まず、この話題から取り上げてみたいと思います。

 三ッ塚史跡公園内の福祉梅林の梅も紅梅は5分咲き、やや遅れて白梅も開花してきました。
 この梅林は、郡の婦人団体が管理され、梅の収益金は福祉活動に使われています。

 この明るいステージをご覧下さい。
 毎年この時期、市島町で「福祉梅林の集い」が開かれます。
 郡内の各養護施設の児童らが多くの人とふれあい、日頃練習してきた歌やおどりを発表する場です。

 来賓の知事や町長が、「この場の熱気と暖かさは一足早く春が来たようです」と挨拶されていましたが、まさにそういった雰囲気の会場でした。

 そして、市島町は全国に先駆けて有機農業に取り組んできた町です。
 その代表的な施設が町が運営する有機センターで、家畜の糞から堆肥づくりをしており、農家に配布し、圃場に散布しています。
 丹波いちじまふぁーむの稲やぶどうの圃場にもこの堆肥を利用しています。

 農業は生産面だけでなく環境面でも大切な役割があります。
 町では、安心の農作物づくりへの施策や講習会などが開かれていますが、この日の環境創造型農業フォーラムの「米づくり講習会」で安心・安全の米づくりの先進的な取り組みを学びました。

 話題を替えて、前回、奥羽地方のマタギ公演を取り上げましたので、今回は地元市島町の人情アマチュア劇団「丹波栗」の公演にふれておきたいと思います。
 劇団員から舞台スタッフまですべて地元の素人で、定期的な公演がされています。

 この日の舞台は、「わしらの王様はおしゃれ好き!」という内容の芝居でしたが、芝居の最後に「力を合わせて、手をつなごう。すばらしい輪をつくろう・・・」と締めくくりの劇団歌の合唱がありました。

 初めての鑑賞でしたが、市島町にもすばらしい地域活動をされている集団があることを知りました。

 さて、今の農園の農作業ですが、椎茸の植菌を行っています。
 広葉樹に椎茸菌を打ち込むと作業ですが、菌を植えて、一年ほどで木の表皮をめくると白く菌が回った状態(これをホダ木といいます)になります。そして、やがてそこから椎茸が発生するのです。

 農園の主作物のぶどうは、冬の作業である剪定と施肥は済み、春の芽吹きを待つだけですが、今年は初めての試みとして、山から採取した木葉を圃場に散布しようかなと思っています。
 こうした自然の有機物を施肥することにより土が柔らかくなります。栽培暦には全くなく、誰もしていないことですが、「できるだけ自然にやさしいぶどうづくりを」と考えています。

 これからの農園の「農」活動にふれたいと思います。

 一枚の紙にめざす「農」活動の方向を書いてみました。
 チラシの素案ですが、「生産の場としての農園」、「味わいの場としての農園」、「交流の場としての農園」「くつろぎの場としての農園」・・・への思いです。

 今、レンガハウスでは、予めの予約で食事を出していますが、建物のもう一つの部屋も喫茶のくつろぎ場所にと改装しています。

 町には、絵画や写真、絵手紙、焼き物など様々な作品に取り組んでおられる個人、グループがあります。
 こうした作品を並べふれあい、鑑賞しながら喫茶・くつろぎできる場所になったり、ここを講習の場所にしたり、この地域の農産物を多いに食事に取り入れていけばといった提案もいただきました。
 そして、早速、数点の絵手紙の画材の寄贈があり壁に掛けています。

 6〜7月頃からは、常時農園を開け、こうしたふれあい活動を考えていきたいと思うのです。

丹波市市島町 にて
(2003.2.23 撮影)


季節の写真館 の バックナンバー は ここをクリック!!