季節の写真館 Vol,157
2013年1月11日

平穏な1年を、山の神様、恵比須の神様に祈って!

 謹んで新春のお慶びを申し上げます。

 お正月から早や10日余り経ちました。
 年が改まり、初春の清々しさを感じる奥丹波の今日この頃です。

 丹波市・鴨庄地区では、年末に恒例の「かものしょう百人一酒」のラベル貼りを地域の人が行い、清酒に仕上げ、新年のお神酒(みき)として多くの家庭でいただきました。

 「百人がお米を持ち寄って一つのお酒ができました」というおめでたいお酒で新年の幕開けです。


 この時期は、野菜の乏しい時期ですが、昔から正月7日には七草粥(ななくさがゆ)をいただく習慣が残っています。

 七草粥は7種の野菜を刻んで入れた粥をいい、邪気を払い万病を除く占いとしていただきます。
 また、呪術的な意味ばかりでなく、おせち料理で疲れた胃を休め、野菜が乏しい冬場に不足しがちな栄養素を補うという効能もあるのです。

 七草とは、「せり」「なずな」「ごぎょう」「はこべら」「ほとけのざ」「すずな(カブ)」「すずしろ(ダイコン)」を言い、現在人には馴染みのない名前ですが、古(いにしえ)の呼び名に情緒が感じられます。


 この日、市島町:「認定こども園よしみ」の子供たちが野で七草を採取する元気な姿がありました。

 「風邪に負けない元気な子に育て!」

 「情緒豊かな子に育て!」

  と願うのです。


 毎年ムラでは、新年に「山の神」の催事があり、山の神様に手を合わせます。
 この日も、早朝から山中に神様を祀(まつ)った祠(ほこら)にムラの人たちが登ってきます。

 山の神は、農作業が始まる春先からは山を下りて田の守り神となり、収穫が終わると山に戻り、山の治山をするのです。

 科学的な根拠はなくても、人々の心の中に豊作への祈願、無事に収穫できることへの神への感謝の気持ちが受け継がれているようです。


 山の神様は農の守護神ですが、商売の神様にも大勢の人が手を合わせました。

 「市島のえべっさん」という愛称で親しまれている「恵比須祭り」が9日から10日にかけて行われました。

 例年3千人が訪れると言われ、商売繁盛や家内安全への願いが込められていました。

 今年は、景気のよい年でありますように!


 この時期の丹波いちじまふぁーむの農園をご覧下さい。

 農園には、夏のぶどうも、この時期の野菜もありませんが、今、農園の中の森の整備を進めています。

 森の間伐を行い、森の空間を利用して「ツリーハウス」をつくる計画です。
 この日は小雪が降りましたが、整備した森の中は本当に気持ちの良い林空間です。

 「森でのひと時」の場所をつくりたいと思います。


 森の傍に小さな川が流れています。
 この時期の水は特別冷たい清水ですが、夏は、沢ガニなどが多くいます。
 こうした水辺や森があることも、丹波いちじまふぁーむの農園の特質です。


 いつものように、この時期の「四季の箱庭農園」をご覧下さい。

 昨年の12月半ばまでは、丹波黒大豆を天日で乾かす光景がありましたが、今は農閑期です。
 89歳のおばあさんが一年をかけて、いつも何かの農産物を作っていますが、今は目ぼしいものはありません。
 この年齢で病気なしは、きっと農園が活力源なのだと思います。

 あっ、ありました! 白菜、大根は寒さに負けず元気に育っていました!。


 

 

 白菜、大根の様子です。
 寒いこの時期、鍋物にすると、きっと温まります。

 このほか、春に向けて、玉ねぎが植えられていました。


 

 この寒い時期に、山に入る人の姿がありました。
 昨年、近くで絶滅種のクリンソウの群生が見つかったのですが、今春の開花に備え、場所の整備のために作業をしました。

 昨年群生していたところは、今もその跡があり、この場所で今年も開花する兆しが漂っています。

 山中の静かな場所で、ひっそりと咲く花心に愛おしさがあります。


(春には綺麗な花を咲かせます)


 

 花と言えば、代表的に「桜」を指すようですが、寒い時期に人々の心をとらえる花が梅ではないでしょうか。

 その梅がつぼみをつけ、2月には開花します。


 

 

 もう一度、丹波いちじまふぁーむの農園にご案内します。

 昨年農園の赤レンガハウスで全国屈指のそば打ち名人、段位検定士で、全国をそば打ち指導で廻っておられる箱崎孝治さんのそば業務が開業しました。
 写真は夏場のソバですが、そば本来の味はこうしたソバがおいしく、冬場でもいただけます。
 また、温かいメニューもOKです。
 また、写真のソバの粉ひき、ソバ道場が業務です。

 こうしたソバを通じた人の交流につながればと思います。

 どうぞ、丹波いちじまふぁーむの農園にお越し下さい。 (ソバは要予約 tel: 0795−85−0448)


 新たな年を迎えました。
 政権も交代し、経済の再生を最重要課題として、デフレ脱却、円高是正にひた走る姿勢が出されていますが、大きな視点が今一つ見えません。
 今後ますます国際的に食糧事情が緊迫している中で食の安全性、確保といった点です。
 ここ1〜2年で多くの食・農に関する問題がさらに顕在化する情勢です。

 身近なところで「農」の大切さを感じてほしいと思います。 

丹波市市島町鴨庄 より
(2013.1.11)


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〒669-4312 兵庫県丹波市市島町北奥160
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