季節の写真館 Vol,80
2004年6月上旬

花しょうぶの季節を迎えて。

 6月に入り、梅雨の季節を迎えました。
 雨の中でしっとりと咲く花、雨の似合う花が花しょうぶです。

 ここ、市島町の三ツ塚史跡公園の花しょうぶも見頃を迎えました。
 白や紫の花しょうぶがこれから一雨ごとに鮮やかさを増します。

 この公園では、6月13日には「しょうぶまつり」が開かれ、屋台やフリーマーケットなどで賑わいます。

 今日は、小雨の中を子供たちが元気に「鴨庄っ子の森」にやってきました。
 久しぶりの森の様子を観察するためにやってきたのです。
 森の青葉も一段と目に染み入ります。

 みんなワイワイと元気!元気。
 普段教室では出せない大きな声が出ます。
 子供には何を見ても面白く、また可笑しいのです。

 この日、森で採取した植物や虫などは学校へ持って帰り観察したり、調べたりするのです。

 子供たちの保護者も先生も森で汗を流しました。

 森の小道を整備したり、崩れかけた椎茸のホダ木を置き場を直したり、大人にも日頃のストレスを発散させる心地よい汗でした。

 山の整備とともに、毎年この時期PTAの奉仕作業で刈り取られた学校周辺の草が農園のぶどう園に運び込まれます。

 トラックで何回も行ったり来たり、そしてこんなに高く積み上がりました。

 この時期の農園の悩みは草の生育が旺盛なことですが、この草を敷き草にして草の生育を抑えているのです。
 除草剤を使えば、簡単に除草ができますが、土が固くなり、健康や環境問題の懸念などから除草剤は一切使用せず、敷き草を有効に活用しているのです。

 敷き草の効果は、
●雨水を土中に通し、肥料の養分が流れない。
●晴天が続いても、土の乾燥を防ぎ、土に適当な湿り気を持たせる。
●雑草の生育を抑える。
●敷き草がやがて土に還元され肥料となる。
●土が柔らかくなるなどです。

 これまでに入れた敷き草を少し取り除いてみました。
 腐植土の中からいっぱい出てきたのがミミズです。

 ミミズは、腐植土を食い、中の植物質を栄養とし、糞を排出します。

 ミミズが多くいるということは、土が豊かである証であり、繁殖すればするほど、土は一層柔らかくなるのです。
 こうしたミミズを初めて見られる方には少し気持ちが悪いかも知れませんが、ミミズが環境循環に果たす役割は大きく、土の中の主役なのです。

 このミミズを大好物とするのがイノシシで、彼らはミミズから生きる上で大切な養分を得ているのです。

 左の写真でぶどうの葉に乗っているのは青ガエルです。
 右の写真はその拡大です。
 保護色で葉と同じような緑色なので見えにくいのですが、これも少しグロテスクな面構えをしています。

 ぶどうには一切の殺虫剤などの農薬は使用していないので、虫などを食べてくれているのです。
 青ガエルは何の害もなく、いわばこうした虫を除く自然のお掃除屋さんです。 

 今のぶどうの生育状況ですが、房が長くなり、サンショのような実をつけています。
 これからこの実は7月半ばを過ぎ着色が始まるまでは日毎に膨らみ、房全体が大きく大きくなっていきます。

 この過程が作業には手間が掛かっても楽しみな期間でもあるのです。
 この成長の様子はまたHPでご覧下さい。

 農園のジャガイモが花をつけています。
 花が咲くと収穫が近づいてきます。
 普段ジャガイモは土の中で育ち、形が見えないので、収穫のとき、茎を上に引っ張ったりするとゴロゴロと石のようないろいろな形のジャガイモが土中から出てきます。
 収穫は6月半ばですが、これも楽しみです。
 そして、この新ジャガを食することはもっと楽しみです。

 サンショが実をつけています。
 春先から今日までフキノトウ、ワラビ、タケノコ、ヤマブキなどいろいろな山菜が顔を出しますが、締めくくりがサンショです。
 人物評価の例えとして、「サンショは小粒でもピリッと辛い」という言葉がありますが、実際にサンショはピリッと存在感があるようです。

 

 この時期の稲の成長の様子もHPの「今年のお米が取れるまで」のコーナーで更新掲載しました。
 こちらの方もご覧下さい。

丹波市市島町 にて
(2004.6.上旬)


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