季節の写真館 Vol,76
2004年2月15日

春はすぐそこまでー。

 立春を過ぎ、14日には全国的に春一番(立春後に吹く初めての強い南風)が吹き、春はすぐそこまでやってきています。

 まだ、2月半ばで寒い日も続きますが、市島町の三ッ塚史跡公園内の「福祉梅林」の開花が始まってきました。
 1ヶ月ほどかけて満開になり、3月上旬には見ごろを迎えます。
 広い敷地には紅色の寒紅梅、白色の甲州小梅、白加賀の3品種が植えられています。

 最も早い寒紅梅が数本開花し、白梅のつぼみも膨らんできました。
 「春」だとか、「開花」だという声を聞くと何だか希望も膨らむようです。

 「福祉梅林」は障害者との交流につなげようと植林されたものですが、毎年この時期には、「福祉梅林の集い」が行われます。

 集いには、郡内の各施設から障害者を招き、また多くのボランティアや知事なども参加され、お餅つきやそれぞれの発表会などの行事が行われました。

 会場一杯に、歓声が上がり、明るく、温かい雰囲気に溢れていました。

 早春とはいえ、まだまだ寒い日が続き、蔵元にとって、この時期、酒を仕込む忙しい時期であります。

 奥丹波の酒蔵・山名酒造の早朝の酒づくりの光景もこの時期の風物詩なのです。

 山名酒造からは、年末に農園で栽培した酒米「山田錦」の「奥丹波」という純米吟醸酒をお届けしていますが、他にも都会の消費者と提携した地酒づくりが進められています。

 この日、神戸の消費者グループと地元の生産者のつながりで、待望のお酒が搾り上がりました。
 新酒の名前は「丹波杜氏の夢」と名付けられました。

 この日は早朝からこの新酒を味わうため神戸から大勢の方が蔵を訪れました。
 とてもさっぱりとした味で、クセのない美味しいお酒に仕上がりました。

 農園で、この新酒をいただきながら、地元の食材の鍋で憩いのひとときを過ごしていただきました。

 「この酒は鍋にピッタリあう」、「自分たちのお米がこのような旨酒になって最高!」・・・。 会話が弾みます。

 今年は、農園でも年間を通じ、大阪の消費者とこういったふれあいの場を持つ予定になっています。
 5月にはみんなで酒米の田植えを行い、秋に刈り取りを行い、初冬の頃にお酒の仕込みに立ち会い、2月頃に搾りを体験すると言う計画です。

 その都度、農園での食事を通じて、いろいろな話しができ、また、農業やムラの風情にふれていただければと思っています。

 こうしたことでムラとのつながりが深まればと願うのです。

 今の時期の農園の様子をご覧下さい。
 特にこれといった作物はないのですが、巨峰の剪定はご覧のように片付き、春の芽吹きを待つばかりとなりました。
 剪定して切り落とした枝を運び出すことと、この圃場に山から落ち葉をかき集め、堆肥として散布することにしています。

 今年も家畜堆肥や油かす、そしてこういった落ち葉といった自然の堆肥でぶどうは育てます。

 また、今年は農園の新たな作物として、秋に「ブルーベリー」を植栽する予定で、今その圃場づくりを行っています。

 農園の椎茸も今の時期は寒いので、少し芽を出したまま大きくなりませんが、やがて春には一斉に芽を吹き大きくなります。

 農園には田も畑も小川もありますが、森もあります。
 森には、「鴨庄っ子の森」のような広葉樹の森もありますが、ご覧のような杉、ヒノキの針葉樹の森もあります。

 今日は杉の木を何本か伐採しました。
 この木を利用して農園の中に木の家を建てたいと思います。
 秋ぐらいから始めて、多少時間がかかると思いますが、まずはその第一歩です。
 すでに作り上げた農園の赤レンガハウスは全て私の手づくりですが、こちらの方は、現在ムラに大工をめざして移り住んでくれた若者のご協力をいただく予定です。

 いろいろな課題や困難があっても、少しずつでも前向きに「夢」を持ってめざす農園づくりを進めていきたいと思います。
 そして、「農」活動の広がりをめざして・・・。
 どうぞ皆様のご支援をお願いいたします。

丹波市市島町鴨庄地区 にて
(2004.2.15 撮影)


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