季節の写真館 Vol,73
2003年11月上旬

晩秋に向かう奥丹波の今日この頃。

 11月に入り、日一日と秋が深まります。
 たわわに実った柿、そして、モミジの紅葉が始まり、晩秋に向かうこの時期の季節を感じます。

 ムラのモミジの名刹・神池寺(じんちじ)の紅葉も始まりました。
 今年は、初めての催しですが、「神池寺もみじ祭」が11月15日(土)、16日(日)に予定されています。
 もみじの写真撮影・コンクール、野点などが行われますが、奥丹波の晩秋の一日を名刹の境内はいかがでしょうか。

 農業の現場も、この時期は秋の取り入れも一段落しました。
 今、圃場にあるのは、丹波黒大豆とジャンボな丹波ネギです。
 丹波黒大豆は、10月中は枝豆として出荷しますが、この時期の黒大豆は、ご覧のようにサヤの色も変色し、サヤの中の大豆も文字どおり「黒豆」になっていきます。

 丹波の黒大豆は、粒が大きく、まめ(労苦を厭わず一生懸命働く)という縁起、また、丹波黒大豆には通常どの豆にも見られる腹切りのような線がなく、切腹のない縁起を担ぎ、「大納言」として昔から宮中に献上されていたのですが、お正月の縁起物としてお節料理に使われます。

 丹波ネギもこれから霜にあたるごとに甘さを増し、年末から新年にかけての鍋物に重宝されます。

 この時期、町では毎年「いきいきフェスタ」という産業文化祭が開かれます。
 農産物の収穫祭であり、あらゆる文化展であり、健康展であり、一年の総決算ともいうべきイベントです。
 会場の中では、ご覧のように多くの作品のアート展がされていました。

 町のアート展から、次に農園のアート展にふれたいと思います。
 農園では10月中は、地域の方々の「写真展」と「木の器展」をしましたが、11月は新たなアート展を計画しています。

 そのひとつ、町内で「渓水窯」という陶窯をご紹介いたします。
 芥川清・啓子さんというご夫婦が開かれている窯で、京都からこの地に移り住んで10年ぐらいになるそうです。
 作品は京都清水焼の流れを組むものだそうです。

 芥川さんのメッセージに「京都で培った感性と技術を活かし、今、緑豊かな丹波の地で うつくしく 使いよく 心に残るそんな和の器づくりにはげんでいます。」とありました。

 農園のアートの間での展示は11月10日からの予定です。

 もうひとつは、小山泰三さんの写真展です。
 この農園の「アートの間」を大変気にいっていただき、神戸から駆けつけて、10点余の作品を展示いただきました。

 ご覧下さい。作品の雰囲気を感じていただけるでしょうか。

 今回の展示写真は、普通の被写体をそのまま写真に撮った作品ではなく、写真と絵画との融合を意図して製作された作品で、どうして作ったかわからないところに良さがあるとのことです。
 創造をかきたて、またスッキリした感じが農園の珈琲にもピッタリです。

 この作品の展示は11月19日までで、11月20日からは小山泰三写真展「地中海の光と風」の展示となります。

 この農園のアート展に近所の方から作品を持ち込んでいただきました。
 素人の方の作品ですがダルマの表情に味があります。
 そして、作品に彫られた言葉に感じるものがありました。

 「花ヲ支エル枝
  枝ヲ支エル幹
  幹ヲ支エル根
  大切ナ根見エズ
  根ヲ張り粘り 花モ実モアル人生ヲ!」

 「農業には花も実もあります。しかし、花や実ばかりに気を取られても根を大切にしなければ絶対にいい収穫はできません。
 人生にも同じことが言えるんだろうな」とこの作品を見てふと感じました。

丹波市市島町鴨庄地区 にて
(2003.11上旬 撮影)


季節の写真館 の バックナンバー は ここをクリック!!


自然の中での安らぎ<<HOLIDAY IN NATURE>>と食」の安全性を現場で実践する・・・・
農事組合法人 丹波いちじまふぁーむ
〒669-4312 兵庫県丹波市市島町北奥160
TEL:0795−85−0448 FAX:0795−85−0876
e-mail:info@okutanba.jp