季節の写真館 Vol,63
2003年3月15日

野の活動が始まる時期を迎えて。

 今年は3月に入っても雨が多い日が続きますが、一雨ごとに木々のつぼみも膨らみます。
 農園の桜のつぼみも大きくなり開花もだんだんと近くなってくるようです。

 昨年は3月17日にジャガイモ植えのイベントをしましたが、今年は天候不順で外の農作業が遅れています。
 さあ、これから本格的に野の作業が始まる時期となりました。

 今日は天気は晴れ渡り、透き通るような青空が実にさわやかな早春の陽射に誘われ、「鴨庄っ子の森」に入ってみました。

 この日は、鴨庄っ子が森にやってきて、自然観察と小鳥の巣箱の取り替え作業をしていました。

 「先生、巣箱の中に小鳥の巣があったで〜」
 「こんな小さい穴からどうして入ったんやろ」
 「どんな木に巣箱掛けたら、小鳥が入ってくれるかな〜」
 「今鳴いている小鳥何やろ」・・・・・子供たちの表情は明るく、元気いっぱいです。

  先生から森の話しも聞き、自然の観察もいっぱいいっぱいできました。

 農園のタマネギも冬の間は寒さに耐えていましたが、3月になって苗も大きくなってきました。
 これから日々大きくなっていく様子が楽しみです。

 昨年のこの時期、この圃場でジャガイモ植えをしましたが、今年は、タマネギが植わっていないところにイモを植えます。
 植えるイモはジャガイモではなく、赤イモです。写真では少し見にくいかも知れませんが、サツマイモのように赤くて、味はジャガイモの味でとても美味しいイモとのことです。
 私もまだ味わったことはないのですが、無事収穫できれば一緒に味わいませんか。

 ぶどう園の圃場に「鴨庄っ子の森」から木葉を運んで一面に入れました。
 初めての試みですが豊かな自然の堆肥です。
 こうした堆肥を入れることで土が柔らかくなり、生きてきます。

 すでに散布した家畜堆肥、油かすなど有機肥料だけのぶどうづくりもこれから本格的にスタートします。

 農園に車が入りました。
 黒で少し目立ちますが、知り合いの方のご厚意で入ったいわば「農園車」です。

 農園に来られた方から「いちじま巡りをしたい」といった声もあります。

 「駅まで迎えに来て〜」といった要望もときにはあります。

 こうした声にできるだけ応えていきたいと思います。

 今年の冬は寒くて、小雪、小雨が多く、外の作業には向きませんでしたが、パソコンの前の「積んどく」の本量は増えました。

 「コメ作り社会とビジネス社会」という本の内容に私の思いの一端が触れられていました。

 「ニッポンが世界でも特異な発展を遂げた理由は、コメ作りを基本にした社会にある 1000年、2000年の歴史を見据えながら、現代の組織の中にも連綿として生き続けるコメ作り風土の長所と限界を指摘し、新しい企業システムへの道」に踏み込まれた内容でした。

 いかなるシステムも崩れる現代社会で、数千年に経っても崩れることがない水田のシステム、コメ作り社会の奥の深さを感じました。農の社会もビジネス社会も根底ではつながりがあるのです。

丹波市市島町 丹波いちじまふぁーむ にて
(2003.3.15 撮影)


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