季節の写真館 Vol,61
2003年2月3日

「節分」、「立春」と暦の上では春に! 今年を「粥(かゆ)」で占って。

 2月に入り、一年で最も寒い季節を迎えました。
 しかし、3日は「節分」で文字どうり冬と春の季節の分かれ目、4日は「立春」で、早や暦の上では春になります。
 まさに、「冬来りなば、春遠からじ」の季節です。

 立春を迎え、やがてくる春の農作業を前にすると、今年の天候や作況がそろそろ気になります。
 そこで、今年の好天や豊作をそっと神様に尋ねてみます。「今年はどんな年ですか」と。

 そうした伝統行事を2月3日、町内の折杉神社の「粥(かゆ)占い」に見てみました。

 神社の祠(ほこら)に土地の世話人たちが集まり、神主さんの祝詞(のりと)に合わせて、そっと手を 合わせます。

 折杉神社の「粥占い」の行事は、その起源は土地の人たちもわかりませんが、数百年にわたりずっと途切れることなく行われてきたのです。
 日ごろの暮らしの中では意識しなくても、脈々と現在に受け継がれてきました。

 さあ、「粥占い」の儀式がはじまりました。

 たきぎの火が勢いよく釜を煮立てます。

 お湯の中は竹筒とお米です。
 沸騰したお湯の中でお米が動き回り、竹筒の中に入っていくのです。

 16本の竹筒はそれぞれ16種類の農産物を表わしています。
 お湯から取り出した竹を並べ、一つずつ真っ二つに割ると中のお粥の詰まり具合がわかります。
 たくさん詰まっていれば豊作、詰まり具合が少ないと不作と判定します。
 今年は、早稲や大麦が上出来のようで、気になるぶどうは中ぐらいの出来とのことでした。

 文献によると、昔は大坂の相場師も掛けつけたといいますから、霊験があったのかもしれません。

 作況の占いと合わせて、今年の天候が占われます。
 炭火の上に12個の四角の木片が置かれ焼かれます。
 その焼け具合で、今年の天候が占われるのです。
 12個の木片は月を表わしており、黒く焼け過ぎると雨が多いということだそうです。
 夏場は晴れで、10月以降は雨が多いという占いでした。

 この日の占いは「おおらかさ」が魅力でした。

 町の文化ホールで上演されたミュージカル「山神様からのおくりもの」のマタギの世界に魅了されました。

 マタギとは、奥奥羽地方でかって山で生計を立てていた狩猟の民のことですが、山神様は狩猟民に豊かなおくりものを与え、マタギはそのことで山神様を敬い、境内では盛大に感謝の祭りが行われます。

 マタギにとって、「山神様から命をもらい、山神様からいろいろなものを授けれれている。人もけものも、山の掟に逆らうことはできない。すべて、山神様のおぼしめ次第」なのです。

 マタギが生死を賭けて「いのちと向き合う」場面で、「山神様の懐に入れば、すべてのいのちは同じ。そこに身分だとか、金持ちだとか、大小など一切関係ない。」と手負いのクマと向き合うシーンに感動がありました。

 どの「いのち」も、自然の法則には逆らえないという点で、山神様とは現在に通ずる自然、またその掟・法則なのかも知れませんね。

  農園やその周辺も、寒い中に芽吹きがあります。
 今年は、小雪や雨は多く、寒さのなかでもこの時期の雨や雪は作物を育てます。
 「鴨庄っ子の森」に置かれた椎茸の原木からも椎茸がでていました。

 フキノトウも本来は3月に入って見かけますが、早くもこの時期に芽を出していました。
 昨年11月に植えつけたタマネギも少しずつ大きくなっています。

 3月中旬に入り、寒気が緩むとどの作物もどっと大きくなります。
 今は、そのエネルギーをじっくり貯えているのです。

 私の「農」構想も、新たな思いを温めています。春にその芽が出るようにと。そういったことを次で取り上げたいと思います。

丹波市市島町 にて
(2003.2.3 撮影)


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