季節の写真館 Vol,50
2002年7月7日

それぞれの手に温もりを感じて
−カズラの花が農園に夏を告げます−

 ノーゼンカズラの花が農園に夏を告げます。

 奥丹波の農園は、梅雨はまだ明けませんが、好天の陽射は夏本番です。

 農園の遠景ですが、今、ここの圃場では巨峰や椎茸、そして、野にはカズラやユリといった草花の色彩があります。

 今日は、この農園を遠くから見つめる目がありました。
 優しくも鋭い画家の目です。
 縁あって、京都で絵を描いておられるプロの画家が農園に来られ、夏の日の農園のスケッチがすすみます。

 手馴れた筆運びで、農園の風景が画になっていきます。
 写真には出ないあたたかさが感じられ、仕上りがとても楽しみです。

 ムラの仏画家のアトリエも覗いてみました。
 すでにご紹介しました高野山の個展から1ヶ月近く経ちますが、今は8月末からハワイで個展があるようで、大きな舞台に向かってとても忙しく創作活動をされていました。

 創作の合間はとても気さくに応対いただけ、多くの方が作品にふれてくれることが喜びだということです。

 こうした画家の手とあわせて、農園や地域では農産物を加工する手づくりの手がありました。

 コンニャクと柏餅づくりです。
 コンニャクは、鴨庄の朝市部会の方が作っておられ、朝市や町おこし会館に並びますが、さしみコンニャクとして人気があるのです。
 この場面は、作り方の講習会の様子です。

 柏餅は昔はどの農家でも、山から柏の葉を採取して、家で取れた小豆で作っていました。
 最近はほとんど家庭で作ることはありませんが、懐かしくも美味しい柏餅ができました。

 農園のジャガイモ掘りから早10日が過ぎました。
 大人も子供もワイワイ言いながらイモを掘り、「こんな大きなイモがあったよ」といって、誇らしげに見せてくれた様子が今でも大変印象的です。

 その頃播いた黒大豆がこんなに大きくなりました。この収穫も大変楽しみです。

 鴨庄にある神池です。
 今年は、雨が少なく、都市では一部で渇水対策も始まったようですが、この時期ここの池はご覧のように満々と水を貯えています。
 この池のおかげで日照りの年も干上がることなく飲み水になり、また、稲を育てます。
 そして、汚れのない水は、美味しいお米を作ります。
 文字通り「神の池」です。

 地球規模の気候の異変で、都市では酷暑や渇水に苦しむ年が続きますが、こうした自然環境のことも身近に考えたいものです。

丹波市市島町 にて
(2002.7.7 撮影)


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