季節の写真館 Vol,132
2010年2月5日

「節分」、「立春」を迎え、早やセツブンソウ、梅花の開花の季節に!

 今年の冬は、全国各地では雪が降っていますが、奥丹波は全く雪が降っていません。
 例年なら、雪日が続くのですが、このまま春になると少しこれからの水も心配されます。
 しかし、2月3日は節分、4日は立春で、早や暦の上では春を迎えました。

 この時期の可憐な花をつける「節分草」を野で見つけました。

 まだ、この時期から咲き始める花で、あちらこちらで見られるということではありませんが、節分草は、春の訪れを知らせてくれる季節感溢れる植物です。


 丹波市市島町の三ッ塚史跡公園の紅梅、白梅の梅林が早くも開花してきました。(2月4日現在)。

 暖冬のせいか、例年2月下旬から3月上旬に満開となりますが、今年は大変早い開花です。

 梅はバラ科サクラ属の植物であり、よく見ると桜にも、バラにも似た気品さが感じら、桜と違い寒い時期に咲くので、開花から満開まで時間をかけてゆっくりと楽しめます。


 この早春の時期にフキノトウを探したのですが、まだ少し早いようです。

 もうしばらくすると、この場所にフキノトウが芽を出し、あたり一面にヤマブキが群生します。


 2月3日は節分の日。文字通り冬と春の境となる日です。

 この日、市内市島町の認定こども園「よしみ」の園児が寒さにも負けず、「鬼は外! 福は内!」と元気よく「豆まき」をしました。

 節分に豆をまく行事は、「追儺(ついな=難事を追っ払うこと)」と呼び、中国から伝わった風習だそうです。

 追儺の行事は、俗に、「鬼やらい」、「厄払い」、「厄おとし」、「厄神送り」と呼ばれ、疫病などをもたらす悪い鬼を追う払う儀式で、今から1300年前の宮中の儀式にさかのぼるとのことです。

 節分には鰯(いわし)の頭を、柊(ひいらぎ)の小枝に刺して戸口に挿す習慣もところによってはあり、これも魔除けであったり、節分に巻き寿司を食べる習慣は、福を巻き込むという意味と、縁を切らないという意味から包丁で切らず、丸かぶりするようになったということです。


 今年の農産物の出来を占う行事「粥(かゆ)占い」が3日に町内の折杉神社で開かれました。

 毎年節分に開かれる伝統的な神事で、長さ約20センチ、直径1,5センチの細長い竹筒13本に3合のお米と一緒に煮て、竹筒に詰まった米の量で稲や麦、野菜や果物などの作付けを占います。


 氏子が、煮だった鍋から竹筒を引き上げ、台の上で1本ずつ割って米の量を確認します。

 それぞれ13本の竹筒には「稲」、「麦」、「小豆」というように前もって名前がついています。

 米が多く詰まれば豊作です。

 占いによると、野菜と小麦が豊作、早稲や豆類は不作ということでした。
 昔からこのような神事に一喜一憂しながら、やがて始まる春からの農作業や今年の豊作を祈願してきたのです。


 農作物の粥占いと併せて、木片のコマを火の上におき、その焦げ具合で今年の天候も占われました。

 今年も水と天候に恵まれますように!


 今の畑の様子です。
 白菜が上の葉は枯れてきて冬野菜も終わりに近づいてきていますが、上の葉を取るとまだまだ利用できます。
 この時期の大根は大きく、やがて3月になると大根から花が咲き、大根の季節も終わっていきます。


 農家の庭先で、大根を千切りにして天日で干している光景がありました。

 手前が大根を千切りにした直後ですが、天日と寒気でやがて白い大根は茶色く干しあがります。

 かんぴょうと同じように、春になって芽吹くヤマブキやタケノコなどと一緒に煮詰めると美味しいおかずになります。


 市島町鴨庄地区は、昨年8月から月1回尼崎の消費者の方に地元のおじいさん、おばあさんが自家用として栽培した農産物をお届けしています。

 あまり販売を目的としたものでなく、農家が自家で食べる農産物をお分けするという気持ちです。

 安全な野菜を届けたいという気持ちが込められています。

 今は野に野菜が乏しい時期ですが、それでもこの日の出荷日にはこんなに集荷ができました。


 ご覧下さい!
 稲わらで作られた「宝船」です。
 春の田植えに始まり、稲が成長し、やがて収穫のときを迎え、収穫後の稲わらからこのような作品が出来上がりました。

 稲作には祭りもあり、こうした作品に仕上がると稲作文化、工芸の深さを見る思いです。

 さあ、「宝船」にあやかり、今年もよい一年にしたいものです。

丹波市市島町鴨庄 より
(2010.2.5)


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