季節の写真館 Vol,12
2001年1月7日

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 新年に入り、本格的な冬の到来です。
 周辺は一面の銀世界。積雪は2〜3センチ程度ですが、雪はすべてのものを包み込み、農園も水墨画のような風景です。

 神戸とムラに住まいし、四季の情景を撮り続け、ムラに愛着を持たれるKさんもまるで「雪の中の一本道、老人が一人旅する情景のシューベルトの『冬の旅』の景色のようだ」と。
 特産の丹波ひかみねぎ、椎茸の鍋、それに地酒の恋しい季節になりました。

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 今日はムラの「山の神」の祭事がありました。

 早朝から「山の神」が祭られている山道をムラの人たちが登ってきます。

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 「山の神」を祭った小さな社に着くと、みんなで神様にお供えをしたり、手を合わせて今年の無事を祈るのが習わしです。

 この行事のいわれは、年長の人からもはっきりとは聞けませんでしたが、「農作業の忙しい時期になると田に下りてきて、田の神になり、取り入れが終わると山に帰り、山を守られるのだ」ということのようです。
 そう言えば、「治山治水」という言葉があります。昔から山を治め、水を治めることの難しさと重要性を指していますが、この行事もそうした山や水といった自然への崇拝と祈りなのかも知れません。

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 「山の神」の祭事が終わると、村の集会所で飲食をともにします。

 新年会の雰囲気の中で、ムラの人たちのコミュニケーションの輪が広がっていく場でもありました。

 冬のこの時期、これと言った農作物はありませんが、農園の中でひとつだけ時間をかけて、寒さの中でゆっくりゆっくり、たくましく成長している作物がありました。

 冬の原木(げんぼく)で育つ椎茸で、農園の「鍋」を引き立たせてくれます。

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 一年の始めのこの時期の大地は真っ白、やがて農作業の耕起が始まると大地も黒々となり、水田に苗が植わると真っ青に、収穫を迎えると黄金色に変わっていきます。

 毎年、春夏秋冬、この景色の繰り返し。

 今年も、この地からいろいろと「農」と「自然」の発信をしていきたいと思います。

2001.1.7 ムラで「山の神」の催事が行われました


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